少年犯罪被害当事者の会とは
当会は、最愛の子どもや親、兄弟姉妹を、ある日突然、少年たちの暴力や理不尽な行為などにより殺された遺族の会です。事件に遭い、一家族では受け止めきれない大きな苦しみや悲しみを、同じ経験をしている人と分かち合いたいと、1997年に設立しました。
当時、ほとんどの少年事件が、死亡事件であっても重大事件として見なされず、警察や検察、裁判所で余りにも軽く扱われていました。私たちはこうした問題や、被害者が置き去りにされている現状を、年1回のシンポジウム「WiLL〜もう一つのこどもの日」で訴えるとともに、必要な法整備のために、国の審議会や国会の場で発言してきました。その結果、少年法改正や犯罪被害者基本法の施行など、取り巻く環境は改善されてきていますが、私たちの現状はまだまだ苦しみや悲しみが続いています。
多くの加害者は刑事裁判で「一生かけて償う」と言いますが、少年院や刑務所から出所しても謝罪することなく、損害賠償金も支払おうとしません。加害者が罪に向き合わないために、殺された子どもたちが存在していたことすら消えてしまうような気持ちがしています。
「こんなことで知り合いたくなかったね」が、私たち遺族の共通の言葉です。それでも、「知り合えて良かったね」と思いたい。私たちが抱えている問題を知ってください。そうして一緒に考えてください。
みなさまのご理解とご協力をどうぞよろしくお願いします。
少年犯罪遺族の方へ
社会で騒がれた事件だけが重大事件として扱われ、私たちのような少年事件のほとんどが命を命として扱ってもらえず、そのうえ、どこからもフォローされなかったのが現状です。
「死んだ者はしかたがない」と簡単に扱われ、加害少年には人権があり、立ち直る可能性と将来があると強調されてきました。
さらに、殺された子供たちの権利や、それまで生きてきた事実までも、無視した扱いをうけてきました。子供たちは、決して死にたくなかったのです。そんな子供たちを思い出してほしい、忘れないでほしいと思ってきました。決して一家族だけで、悩まないでください。
みなさまの参加と支援を
一人ひとりの声や力は本当に弱く、私たち遺族も分からないことばかりです。ですから、当会では、みんなで力を合わせて、事実や意見を伝えていこうとしています。
私たちと同じように被害に遭われたみなさん、どうか一人だけで悩まないでください。できることから少しづつ、一緒に始めていきましょう。
私たちはさまざまな立場の方々のご参加、ご支援、ご意見を、心からお待ちしています。
少年犯罪被害当事者の会代表・事務局
武るり子
TEL 06(6478)1488
郵便振替00970ー3ー113253
(よろしければカンパをお願いします)
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