お礼
令和4年10月8日に、第24回WiLLを無事に終えることができました。今年のWiLLは3年ぶりの会場開催となり、たくさんの来場者の皆さんを迎えることができました。思い返せばこの2年間、新型コロナウイルスの影響で、WiLLの開催はオンラインでのライブ配信という形を取ってきました。しかしながら、私たちは会を作った時から、すべてをオープンにすることで頑張ってきました。その意味でも、ご来場された方々のお顔を拝見し、お一人おひとりに語りかけることができたことに、なおいっそうの喜びを感じております。
また、オンライン開催を重ねたことで、YouTubeにWiLLの記録を残すことも学びました。あいにく当日にご来場できなかった皆さん、どうぞ当日の様子をYoutubeにアーカイブとして残しておりますので、ご覧になってみてください。そして私たちを知っていただき、どうぞ一緒に考えてくださればと思います。
今年のWiLLの内容ですが、第1部で壇上に子どもたちの写真を飾り、23人の事件紹介をしました。一年に一度、WiLLの場所で忘れられた子どもたちのことを思いながら、みんなで共有するこの時間を私たちはとても大切にしております。そして参加していた家族がそれぞれの思いを話しました。
第2部では、法務省矯正局から藤原尚子さん、法務省保護局から梶川一成さんをゲストに招き、「これ以上、被害者が苦しまないために~少年法と刑法改正で、加害者への矯正教育と保護観察に望むこと~」をテーマにしてディスカッションをしました。
今年の4月に、成年年齢を18歳に引き下げる改正⺠法が施行され、併せて、改正少年法も施行されました。少年法の適用年齢が引き下げられなかったことは非常に残念ですが、18、19歳は特定少年とされ、逆送となる罪の範囲は広がりました。さらに、今年の6月には、矯正施設入所の初期段階から被害者の心情を加害者に伝える制度の創設や、保護観察の遵守事項に被害弁償等の状況を申告させるなどを加えた刑法等の一部改正が国会で成立し、2023年以降の施行に向けた検討がなされています。
これらの動きを受け、加害者の矯正処遇の初期段階から保護観察段階に至るまで、被害者の声を聞いてもらい、それをどう生かしてもらうか、という議論をしました。
また、少年犯罪被害当事者の会は今夏、当会会員に向けてアンケート調査を実施しました。これは「賠償金の支払い」、「謝罪」の2点に焦点を絞り、その実態を把握することが目的でした。そのことも第2部の中で紹介をしております。このアンケート結果はいずれ皆さんにホームページ等で公開する予定にしております。
なお、WiLLでは毎年、会場内において、ご来場くださった皆さんにご意見やご感想を来場者アンケート用紙に記入していただいております。これらは必ず、一通一通大切に拝読しております。今年はそのご意見をYoutubeの動画上に公開することにしました。皆さんの貴重なお時間をいただき、一生懸命に書いてくださり感謝しております。
WiLL当日は三連休の初日でもあり、またいいお天気に恵まれました。そしてご来場くださった皆さんの大切な時間を、私たちと共に過ごしてくださったことを、本当に感謝しております。そして参加はできなかったけど、見守ってくださった皆さん、本当にありがとうございました。
私たちは、これからも遺族一人ひとりの気持ちを大切にしながら、あせらず、おごらず頑張っていきたいと思います。これからも、ご理解とご指導の程をどうぞよろしくお願いいたします。
令和4年12月
少年犯罪被害当事者の会
代表 武るり子